砂糖も人工甘味料もリスクは同じ
最終更新日:2024年06月16日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
以前、ケアマネジャーと訪問看護師の依頼で歩行困難の2型糖尿病の二人の患者さんの訪問治療をしていたことがありました。
糖尿病の既往のほかにも二人とも50歳代で独居の男性という共通点がありましたが、ほかにも共通していたことがありました。
それは飲料としてゼロカロリーを謳った炭酸飲料(コーラ)を購入していたことです。
当然箱買いですからいつでも好きなだけ飲めるわけです。本人はゼロカロリー、糖分不使用だからいくら飲んでも血糖値、HbA1cには関係ないのでいいと考えているのでしょう。
かなり以前から人工甘味料は糖分摂取のように血糖値は上げないけれど腸内の細菌叢に悪い影響を与えているのではないか、とは言われていました。
しかし、こと糖尿病患者に関して人工甘味料は糖ではないので「血糖値を上げない」という唯一の効能により糖尿病患者の免罪符のように広がりそして一般消費社会にも広く浸透しました。
しかし前述のとおり以前から血糖値は上がらないが砂糖の何倍も甘いのだから体はそれに反応している、ゆえに患者はこれ幸いと制限なく摂取していい訳がないだろうという論調もありました、それを裏付けるレポートが発表されました。
それによると糖尿病進行の先にある慢性腎臓病(CKD=Cronic Kidney Disease)のリスクは砂糖も人工甘味料も変わらないというものです。(Medical Toribune 3/18)
つまりゼロカロリーだから大丈夫と人工甘味料入りの飲料を飲んでいるのは実は普通の砂糖入り飲料を飲んでいるのと慢性腎臓病になるリスクは同じですということなのです。
これを100%ジュースに変更するとそのリスクを7%低減するということです。
対象はイギリス人で腎機能に問題のなかった人を10年追跡したところ、その13万人弱の対象の中で3.5%がCKDを発症しました。
砂糖入り飲料1日0杯(飲まない)群と比べ1杯以上では発症リスクが19%高かったという結果です。
人工甘味料入り飲料0杯群と比べ1杯以下では発症リスクが10%高く1杯以上では26%高かったということです。
一方、果汁100%ジュースは0杯群と1杯以上群で発症リスクの上昇は無かったそうです。
1日1杯の砂糖入り飲料を人工甘味料入りに置き換えても発症リスクは有意差は認められなかった、つまり同じということです。
しかし、砂糖入り飲料を果汁100%ジュースまたは水に置き換えると発症リスクは有意に低下し、人工甘味料入り飲料を100%ジュースまたは水に置き換えた場合も同様に有意に低下したということです。
CKD患者は世界で8億人以上に上り世界的に問題になっていますがこれだけ豊かになった現代社会で糖類の摂取量を抑えることは本人の意識、努力、節制が欠かせません。
健康に抜け道はないのだと思います。しかし逆を言えば普通の(ざっくり云うと和食中心で腹八分の)食生活をしていれば問題は起きにくいと考えます。
甘いけど大丈夫なんてことはないのです。必ずツケが回ってきます。
食べたいものが何でも手に入り好きなだけ食べられるようになりましたが欲望のままにもしくはストレス解消の代償としての飲食を続けていると結局重いツケを支払うことになるのです。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
月、火、水、金、土曜日 9:00~18:00
日曜日 午前のみ
祝祭日 午後のみ(12:00~18:00)
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
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木曜日
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