トランスパラタルアーチ(TPA)の役割と効果:矯正治療
最終更新日:2025年02月28日
医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
(篠崎町7丁目)
トランスパラタルアーチ(TPA)とは?
基本概要
トランスパラタルアーチ(TPA)は、上顎の第一大臼歯を固定し、歯列の安定を図る矯正装置です。金属製のワイヤーが口蓋を横断し、両側の大臼歯にバンドで固定されます。
TPAの主な目的
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歯の固定:抜歯矯正時に大臼歯が前方へ移動するのを防ぐ。
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歯列の安定化:矯正治療中の噛み合わせを安定させる。
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スペース確保(保隙):歯列の拡大や移動時に必要なスペースを維持。
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歯の回転抑制:歯のねじれや傾斜を防ぐ。
TPAの効果と適応症例
上顎大臼歯の固定と移動制御
TPAは、抜歯矯正において第一大臼歯の前方移動を防ぐ重要な役割を果たします。これにより、前歯の後方移動がスムーズに行われます。
咬合の安定化
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噛み合わせの変化を抑える:矯正治療中に大臼歯が意図しない方向に動くのを防ぐ。
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治療後の後戻りを防ぐ:咬合の安定を長期間維持。
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臼歯部の咬合支持を確保:食事や発音への影響を最小限に抑える。
スペース確保(保隙)
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抜歯矯正時のスペース保持:臼歯の前方傾斜を防ぐ。
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生え変わり期の保隙装置として活用。
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上顎歯列の幅を調整:必要に応じて歯列を拡大・縮小。
TPAの種類と他の矯正装置との比較
TPAと類似矯正装置の違い
装置名 | 目的 | 主な違い |
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TPA | 大臼歯の固定、歯列の安定化 | 上顎の大臼歯をバンドで固定し、口蓋を横断するワイヤーで連結 |
リンガルアーチ | 歯の位置調整、保隙 | 下顎または上顎の歯の内側にワイヤーを通し、歯の移動をコントロール |
ナンスホールディングアーチ | 大臼歯の固定、前方移動防止 | 口蓋中央にアクリルのパッドを配置し、強固な固定力を持つ |
TPAの装着方法と治療の流れ
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事前診断:パノラマX線撮影、セファロX線撮影、歯型の採取。
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バンド装着:第一大臼歯に適合するバンドを選定し、装着。
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ワイヤーの調整:口蓋にフィットするよう成形し、適切なテンションをかける。
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口腔内での適合確認:咬合チェック、圧迫感の調整、ケア指導。
TPAのメンテナンスと注意点
口腔内清掃のポイント
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タフトブラシを使用:ワイヤーやバンド周囲を重点的に清掃。
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フロスやマウスウォッシュを併用。
装置の違和感と緩和策
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矯正用ワックスを使用:ワイヤーによる刺激を軽減。
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発音練習:特にサ行・タ行が影響を受けやすいため、繰り返し練習。
破損時の対応
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ワイヤーが外れた場合:無理に戻さず、歯科医院で調整。
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バンドが緩んだ場合:早めに再装着を依頼。
まとめ
トランスパラタルアーチ(TPA)は、矯正治療において大臼歯の固定、歯列の安定、咬合の安定化に貢献する装置です。適切なメンテナンスを行いながら、矯正治療をスムーズに進めるために活用しましょう。
基本情報
- 事業所名
- 医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
- ふりがな
- いりょうほうじんしゃだんすまいるかい ふかさわしかくりにっく
- 代表者名
- 深沢 一
- ふりがな
- ふかさわ はじめ
- 営業時間
-
(月~金)9:00 〜 13:00 14:30 〜 19:30
(土)8:00 〜 13:00 14:00 〜 18:00
(日)8:00 〜 13:00 14:00 〜 17:30 - 定休日
- 第三金曜日の午前中は院内研修のため休診です。
- 電話番号
- 03-3676-1058
- Webサイト
- https://2525.biz/
- 所在地
- 〒133-0061
江戸川区篠崎町7丁目 27-23-ISIビル千葉銀行3F - アクセス
- 都営新宿線篠崎駅南口徒歩1分です。ローターリー前の千葉銀行が1階にあるビルの3階です。京成バス、都営バスなら都営新宿線篠崎駅南口バス停下車し、徒歩1分です。
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